★【開催報告】速記録:記者会見「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案に被災者の声を

記者会見「原発事故子ども・被災者支援法」基本方針案に被災者の声を

<速記録> ※ご本人確認がとれていない速報バージョンです。ご了承ください。

1.日時:2013830日(金) 13:0013:40

2.場所:参議院議員会館101

 3.発言者(敬称略)

 片岡輝美(会津若松市)

 宇野さえこ(福島市から京田辺市に避難)

 藤田美和子(我孫子市)

 酒井寿枝(鎌ヶ谷市)

 木本さゆり(松戸市)

 西川峰城(那須塩原市)

 阿部治正(流山市)

 二瓶和子(福島市から練馬区に避難)

 大城聡(弁護士)

 満田夏花(FoE Japan

 

 4.問い合わせ先

 原発事故子ども・被災者支援法 市民会議 事務局

 FoE Japan03-6907-7217

 

◇片岡さん

会津近くの放射線量、事故直後の3倍近くに高くなっている。放射能汚染が続いている。会津を対象地域にすべき理由4つあげたい。

1)会津若松は観光地ではない。故郷である。1kgあたり16万Bq。会津若松市は除染重点地域に指定しなかったので、除染が全く行われていない。ちなみに、会津の近隣の市町村は重点地域に名を挙げた。

2)国はすべての子どもを守るべき。会津でこの秋から甲状腺検査を開始。説明会で、「心配ない」との説明。会津の子どもたちの命を軽んじている。

3)会津は県内自主避難者が生きる場所。住民票移動させていない自主避難者を市は入学させないので、私学で高額。住民票移した人は、支援対象地域の住民ではなくなるので、支援も受けられない。

4)土壌汚染はある。昨日、センターで4,851Bq。空間線量は0.18μSv/h。同じ線量の新潟は20Bq。神戸市55.5Bq。空間線量で区切るべきではない。

 

◇宇野さん

要望書出してきた。福岡にも京都にも関東・東北から自主避難者がたくさんいる。この春くらいから、さまざまな理由で、帰ることに不安だが、帰る避難者も。基本方針案をみて最初に思ったことは、これ以上の分断にならないように。

2年半、避難者は霧の中を暗中模索しているような気持ち。繋がりあえたい人とも繋がれず、小さな船に乗っているよう。避難者同士で船に乗りあっている。

支援対象地域の決定に際して、当事者の声を十分に聴くこと。パブコメでは全く足りない。これほど大きな人口移動が起きている中、たった2週間のパブコメでは、支援法自体が知られていない中、十分ではない。

公聴会を。そして、行政できちんとしたヒアリングを。

今出されたものだけではない、汚染の実状に沿ったものを。

東京から岡山に避難された服部いくよさんからのメッセージを代読したい。

これ以上人と人との分断にならないように。今も、親せきや仲間など残っている人たちに申し訳ないと思って暮らしている避難者もいる。対象地域と同じ線量の場所、ほかにもたくさんある。被災者の立場は変化する。それぞれの立場が等しく支援法により支援される

ことを望みます。以下のメッセージは割愛します。

在住と避難はコインの両面。避難の権利が確立されていない。

汚染水問題もあり、10月から予告もなく燃料棒の取り出しも始まる。リスクの中で暮らしている。

 

◇藤田さん

我孫子の子どもたちを放射能から守る会。第一原発から200km。土壌温泉調査で、我孫子市の50%以上が放射線管理区域と同等の線量。事故から2年半後の我孫子市内の公園では、土の上で0.4μSv/hなどが計測。

以前は福岡に自主避難していた。しかし、この3月に戻ってきた。家族が一緒に住むため。

理不尽な原発事故で家族が分断されている。どんなに苦しいか。

健康被害が出ている方もいる。汚染重点調査地域を無視するような支援法の対象地域はとても理解できない。関東の汚染地域、年間1ミリ以上の地域も支援対象地域に。

 

◇酒井さん、木本さん

子ども関東ネットは、37団体のお父さん、お母さんのネットワーク。要望を出し、除染をお願いしてきた。去年の10月から6回政府交渉を行ってきた。支援法の指定対象地域にしてほしいと再三にわたって要望してきた。今回全く反映されていない。

食べ物からもまだ汚染が出ている。食べ物、水を選び、子どもたちにマスクをさせ、暮らしている。放射能の汚染には県境はない。プルームは初期被ばくから、今現在も福島第一原発から漏れている。なので、今回の基本方針策定には全く納得できない。このことを広く伝えて頂きたい。

 

◇西川さん

那須塩原市、大田原市、那須町などの会員を集めて、定点測定、食品や水のベクレル測定を行っている。今回福島県33市町村が指定されたが、線量はどうなったのか。それらの地域の中で、那須塩原のほうが線量高いところはいっぱいある。たなくらまち?の峠を越えて、那須に入るとどんどん線量が上がる。

栃木県、那須塩原市が測定した校庭では、ゆうに58ミリを超えてしまう。校庭よりもっと高いところはたくさんある。

食品測定した3600件のうち14%が100Bqを超えた。栽培されたものは大丈夫だが、人びとが好んで食べていた野山で採れる山菜やきのこなどはダメ。

放射能汚染の実態は、当初文科省が広い範囲のものを出している。国が自ら行った測定結果をどうして無視するのか?

栃木からの避難者は単に個人的な移住とみなされ何の支援も受けられない。

福島県の方々はもちろん支援されるべき。でも福島県以外の人びとを置き去りにするのはあきらかな憲法違反。

住民や避難者の声をきくヒアリングを栃木県でもやってほしい。復興庁のやっていること、法律を無視しすぎている。

 

◇阿部さん

流山市に住んでいる。市議会議員の立場で、お母さんたちの声を行政や国などに伝えていく。610万Bq、年間25ミリ、高いところで10ミリの地域。だから、汚染対処特措法で1ミリまで下げようと、除染をしてきた。でもほとんど効果は上がっていない。移住、避難の支援が重要。最大テーマは健康調査をやってというもの。

基本方針案は、関東ホットスポットに関しては、完全に切り捨てているとしか思えない内容。

今が再スタートにたったと思っている。被災者の間でまた分断が起きてくるのではないかと心配している。

福島より線量が低いが、ここで成果を上げたら、何がしかの効果が福島にもあるのではと思い、また、もっと低い地域の方が声をあげていくことがしやすくなればと思い、活動している。

 

◇二瓶さん

急に支援法に関してこういう動きがでてきたのは、私たちには情報がなく、メディアを通して知ったことは遺憾。被災者が不在。政府の思うままに動かそうとしている。

受け入れ先の自治体が機能しなくてはいけないと思っている。

子どもたちに関してはまったく。関東全体、全国民が健康被害を訴えるのであれば、福島県だけの問題ではない。

海水汚染が問題になってきたら、こっそり出しているようにしか思えない。

私たちはまったく有難くない。

 

◇大城さん

822日に、原告19人が、支援法基本方針が策定されないということで訴えた。その直後にこのような方針案ができた。内容を見ると、原告の意見が反映されていないし、法律家からみても、「名ばかり方針案」で非常に問題。

まず、密室で決められたこと。被災者の要望内容は一切入っていない。国が意見を聴く機会がないまま。しかも、閣議決定をするという。被災者のみなさん、この方針案をつくるにあたって、意見を聴かれましたか?確かに、被災者が開いた集会に復興庁が来ているが、その場で国の方針などは一切示されなかった。

法律第5条3項には、被災者の意見を聴いて基本方針を定めるとしている。これは単にパブコメではない。

第二に、法律では支援対象地域について「一定の基準」と言及している。これを無視。法律で書いている支援対象地域の決め方と、今回の対象地域の決め方が全く違う。準支援対象地域が何なのかわからない。これはまやかしでしかない。今ある施策の対象地域を関連ありそうなものをまとめただけ。実態がない。

最も大事なのは、被ばくを避ける権利。居住、避難、帰還のどの選択をしても保障されるのがもっと大事。しかし、避難した人への施策は少ない。特に新規はほとんどない。居住

先の支援も従前の施策を書いただけ。1年ごとに決められても、安定した生活をすることはできないということを何度も被災者が国に伝えてきた。

基本方針案はあくまでもまだ案の状況。案がパブコメや閣議決定になっていくが、このまま通すかは本当に正念場だ。支援法が骨抜きにされるか、あるいは被災者ひとりひとりがきちんと支援されるか。誰のための法律なのか。改めて、被災者を守るために働きかけをしていきたいと思っている。

 

◇質疑

NHK:この方針案を最初に呼んだ時の想いは?

宇野さん:非常に驚いた。汚染の実状があるから、支援が必要。汚染実状を考えない支援対象地域の設定の仕方があるのか、驚いた。今ここからなにをしていけるか考えたい。

 

フリージャーナリスト:新たな分断を生まないために支援法を作った。どのあたりが懸念か?

阿部さん:復興庁が分断を生まないために、このような設定をした、線量で分けずに地域で分けたと言うだろう。しかし、福島県内の33市町村はそっくり県境で区切られている。私たちの地域は準避難対象地域に含まれるかもわからない。

 

満田:支援対象地域に応じた施策は書いていない。準支援対象地域についても同じ。既存施策の張り合わせだということもわかる。