★【開催報告】政府交渉「子ども・被災者支援法」を骨ぬきにしないで!

<開催報告>

署名4060筆とともに、下記の要請を根元復興大臣、田村厚生労働大臣、石原環境大臣宛に提出しました。

また、事前に提出した質問に対する政府からの回答を頂き、やり取りを行いました。

詳細は下記をご覧ください。

 

日時:2011 年 9 月 30 日(月)16:00~18:15 

場所:参議院議員会館101 

政府側:復興庁、厚生労働省、環境省

原発事故子ども・被災者支援法の基本方針案についての質問.pdf
PDFファイル 173.9 KB
20130930基本方針案に関する要請.pdf
PDFファイル 9.7 KB

◆原発事故子ども・被災者支援法の基本方針案についての政府との質疑の内容 

20130930基本方針案についての政府交渉(質疑).pdf
PDFファイル 19.6 KB

===下記はPDFと同内容=== 

1.パブコメの取り扱いについて 

1) パブリック・コメントは何件集まったか?  どのような意見が多かったのか? 

【回答】4,900 件集まった。 

内容については、住宅問題、健康対応、支援対象地域についての指摘が多かった。公聴会を開催するべきなどのプロセスを問うものも多かった。 

 

2)復興庁としてはどのようにとりまとめ、どのように公開するのか? 

 

4)パブリック・コメントをどのように基本方針案に反映するのか? 

 

5)パブリック・コメントの検討過程を、法第十四条の規定(※)に基づき、公開すべきだと考えるが、いかがか。 

 

※子ども・被災者支援法の第十四条では、「国は、第八条から前条までの施策の適正な実施に資するため、当該施策の具体的な内容に被災者の意見を反映し、当該内容を定める過程を被災者にとって透明性の高いものとするために必要な措置を講ずるものとする

 

【回答】・まだ決めていない。 

・パブコメをカテゴリー別にまとめ、公開することになるだろう。 

市民側は、下記を改めて要請。 

・各地での公聴会の開催。 

・パブコメの検討過程からの公開と、検討過程への被災者の参加を求めた。 

 

3)  自治体からの意見は何件あったか。リスト等を開示されたい。 

【回答】自治体からも多数集まった。リストは作成していない。 

⇒参考資料参照。 

 

2.公聴会の開催について 

各地で公聴会を開催し(福島県内外、ホットスポットがある近隣県、避難先である京都・山形・新潟・札幌など)、基本方針案を見直すべきだと考えるがいかがか。 

【回答】公聴会を開催することは考えていない。基本方針案を策定する前にすでに被災者の意見はある程度きいている。 

 

当方:意見をきいていても反映していない。基本方針が策定されてから、説明会を福島で一回東京で一回やったのみ。法の規定に反する。再度検討してほしい。 

先方:意見があったということを伝える。 

 

3.支援対象地域について 

少なからぬ自治体や市民が、「年間放射線量が  1 mSv を超える<汚染状況重点調査地域>を、支援対象地域に指定すること」と要望している。これを基本方針案に反映させるべきではないか。反映できないとすれば、その理由は何か。 

 

なお、復興庁は、第八条の規定にも関わらず、支援対象地域の「放射線量の一定の基準」を決めなかった理由として、「分断をまねく」ことをあげた。 

しかし、福島・東京での説明会の際に、多くの発言者が、「根拠のない支援対象地域の設定こそが分断をまねく」としたが、そのことに関する満足のいく反論はなかった。 

さらに「汚染状況重点調査地域」はすでに指定実績があるため、「分断」という理由は該当しないのではないか。 

【回答】自主避難者の数で示されるように「不安」の度合いが、福島県の中通・浜通りでは高いというのが、現在の指定の理由。ご指摘の地域については、「準支援対象地域」として、

施策ごとにしっかりと支援を行っていく。 

 

当方:支援法第八条に規定されている「一定の基準」を無視している。 

「不安の度合い」とはあいまいな基準であり、根拠がない。自主避難者の数といっても、きちんとした調査ではないし、補足されていないデータもある。被災当事者・自治体からの意見がでていることをしっかりと踏まえて検討しなおしてほしい。 

 

先方:ご意見があったということを伝える。 

 

4.住宅支援について 

1)東京での説明会の際に、借り上げ住宅制度(民間賃貸住宅等を活用した応急仮設住宅の供与)の新規受付の再開を要望したところ、浜田復興副大臣は「持ち帰る」と発言した。ご検討状況はいかがか? 

 

2)借り上げ住宅制度については、「平成 27 年 3 月末まで延長」とされているが、毎年小刻みな延長を繰り返すことは、いつまでつづくのかわからず、避難者の将来の人生設計を困難にしている。長期(たとえば 10 年)の延長を要望したいがいかがか。 

 

3)借り上げ住宅制度は、現在、基本的には「借り換え」が認められていない。しかし、長引く避難で、出産・子どもの成長に伴って、避難者には借り換えの必要性が生じている。借り換えも認めていただきたいがいかがか。 

(厚生労働省より回答) 

1)災害救助法はあくまで緊急措置的なものであり、新規受付の打ち切りは福島県と相談の上、現状、帰還が進んでいることも鑑みて、受付の終了をした。再開するのは難しい。

2)災害救助法はあくまで緊急措置的なもので、本来仮設住宅での対応。プレハブなどを利用している。代替できる住宅などを勘案しながら判断。毎年の延長が原則である。 

3)仮住まいなので、その後は恒久住宅に移るのが大原則。借り換えを認めることは難しい。 

 

当方:現に多くの避難者が利用している命綱。プレハブではなく雇用促進住宅や民間の住宅などを利用しているのが現状。今からでも避難したいという人も多くいる。 

厚労省は一貫して、「災害救助法」の性格が緊急避難的なもので、長期にわたる原発災害の避難者のニーズは、支援法でみるべきと言ってきた。であるのならば、「支援法」の基本方針にきちんと盛り込めばいいではないか。検討してほしい。 

 

4)復興庁の基本方針案では、公営住宅への入居の円滑化があげられており、これは公営住宅法に基づき、「住宅困難」要件を避難者にも適用するということであった。一方で、果たして県外避難者が公営住宅を利用できるのかという疑問がある。 

避難者の利用可能性について、復興庁として、どのような検討をされたのか、ご教示いただきたい。とりわけ、東京・京都・大阪・愛知・新潟・山形・札幌など避難者が多いとされている地域の公営住宅の空き室状況についてご教示いただきたい。 

 

5)既存の公営住宅が逼迫しているまたは避難者にとって利用困難な状況にある場合、福島県外への自主的避難者を含む避難者を対象にした災害公営住宅の整備が必要となると思われるがいかがか。 

(本来は国土交通省の所管。復興庁より回答) 

4)空き状況は8月末の段階で1%である。 

5)災害公営住宅の入居条件が、発災後、3年で緩和される。住宅困窮要件や収入要件が満たされれば、自主避難者も入れる。(注:しかし災害公営住宅は県内にしかない) 

 

5.健康支援について 

1)「子ども・被災者支援法」の第十三条第二項(※)、同第三項(被災者の医療費の減免)について、基本方針に盛り込み、検討手法やスケジュールを示すべきだと考えるがいかがか。 

 

※第十三条第二項  子どもである間に一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住したことがある者(胎児である間にその母が当該地域に居住していた者を含む。)及びこれに準ずる者に係る健康診断については、それらの者の生涯にわたって実施されることとなるよう必要な措置が講ぜられるものとする。 

 

2)第十三条第二項でいう、「一定の基準以上の放射線量が計測される地域」については、市民団体から「少なくとも、年間放射線量が  1 mSv を超える<汚染状況重点調査地域>をすべて対象とすべき」と要望してきているが、改めて要望したい。いかがか。 

 

3)環境省が設置する有識者による委員会への被災者および本問題に取り組んできた弁護士

を加えるべきである。また委員会での議論はすべて公開すべきとと考えるが、いかがか。 

(環境省からの回答) 

まず線量計の配布による個人の外部線量の把握を第一に行う。そのうえで、妊婦や子どものような対象者とすべき方について、また、疾患やけがなどの対象について議論する。初期ヨウ素被ばく、被ばく経路(内部、外部被ばく)なども含め、議論。まず科学的議論が必要なので有識者に議論いただく。 

有識者会合は環境省のもとに設置し、今年度中にスタートさせる予定。 

 

当方:すでに放射線量は政府が計測している。支援法には、「一定の放射線量」以上の「地域」と書いてあるのであり、「個人の被ばく線量」の把握が必要だとは書いていない。

個人の被ばく線量を把握することには時間がかかる。法律にのっとって実施してほしい。 

「科学的議論が必要」というが、長年議論は行われてきたのに結論はでていない。支援法第一条には、「科学的に不明であることを踏まえ」と書いてある。 

有識者会合では、法律第十三条第二項第三項の具体的な手法について議論してほしい。

また、被災当事者や弁護士も入れてほしい。 

 

政府側出席者

復興庁:阿部英樹・政策調査官   

厚生労働省:救援対策室  喜田川補佐  熊野専門官 

環境省:山岸洋明・健康調査第一係長 

 

以  上   

 

(文責:FoE Japan 満田)